2023年7月9日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.28 主イエスに従う

イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」
                            マタイによる福音書 第8章20節

主イエスを信頼して生きることは、主イエスに従うことです。では、主イエスに従うことはどういうことかを、その教えから学びたい。
ひとりの律法学者が、イエスに近づいて来て、「先生、あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります。」と言って来たのです。この人は、聖書を学びつつ、人々に聖書の戒めを守るように教えていた教師でした。その人が、イエスの説教を聞き、そのなさる御業を見て、イエスに心惹かれ、自分もイエスの弟子となりたいと思ったのです。
でも、彼がどんなに熱心な真剣な求めがあったとしてもイエスに従うことがどういうことか知りません。おそらく、これまでの平穏な生活と、学者としての栄誉に、さらにイエスの弟子となることで何かが加わることを期待していたのでしょう。
ですから、そのような願いを持つこの人に対してイエスは、主に従う弟子には、耐えなければならない苦難、自己犠牲があることを教えたのです。「人の子には枕する所もない」と。イエスには、安住の家はない。人々の味わっている不安定な放浪の生活をイエスも共に味わっているのです。イエスに従う者はイエスと共に苦難の生活をも負わなければならないと、教えられたのです。

2023年7月2日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.27  私たちの病を負うキリスト

 それは、預言者イザヤを通して言われていたことが実現するためであった。「彼はわたしたちの患いを負い、わたしたちの病を担った。」。                  

マタイによる福音書 第8章17節

 

 主イエスのみもとに多くの人が病にかかった人を連れて来ました。主イエスはそれらの人々をいやされたと、今日の箇所に記されています。このような主イエスのいやしをなさる姿について、マタイは、預言者イザヤの言葉で、喜び賛美しています。「彼はわたしたちの患いを負い、わたしたちの病を担った」と、主イエスを賛美しています。

マルコによる福音書1章29節によれば、安息日の礼拝を終えてから、主イエスは弟子ペトロの家を訪ねられました。人々の知らせによって、ペトロのしゅうとめが熱を出して寝込んでいることを聞かれたからでした。ペトロは、召し出されて弟子となってからも妻を去らせることなく、むしろ妻のしゅうとめを引き取っていたのです。ペトロの召し出された主イエスは、ペトロの家庭に問題が起こったとき、その家に入って行かれて、その問題を解決してくださるのです。これは主に従う者に与えられる主の恵みです。主イエスはペトロの家に入り、しゅうとめの抱えている問題をご覧になり、いやしの御手を差し伸べられました。

主イエスが御手を差し伸べると彼女はいやされました。いやされるとすぐに起き上がって主イエスをもてなしたのです。ここに、いやされたしゅうとめが、感謝にあふれて奉仕せずにはいられない姿を見ます。

2023年6月25日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.26  あなたが信じたとおりに

ただ、ひと言おっしゃってください。そうすれば、わたしの僕はいやされます。                  

マタイによる福音書 第8章8節

 

主イエスは多くの人々をいやし、奇蹟を行われました。マタイによる福音書8~9章にそのうちの幾つかが記されています。今日は、そのうちの百人隊長のしもべのいやしに注目します。

百人隊長は、ローマの軍隊で、百人の部下を持つ隊長で、ユダヤ人の町の治安の維持に当たっていました。彼に仕えるしもべが、中風という病気になって、体が身動き取れず苦しんでいたのです。その苦しむしもべを見た隊長は何とか助けてあげたいと手を尽くしました。主イエスのうわさを聞き、このお方ならば、しもべをいやすことができると信じ、主イエスにしもべを治してくださいとお願いしたのです。

それを聞かれた主イエスは行っていやしてあげようと応じてくださいました。でも、隊長は、自分は異邦人であり、ユダヤ人のような神の選びから漏れている者と認め、家に迎えることを辞退しました。「ただ一言、おっしゃってください。そうすれば、わたしのしもべは癒されます」と、その一言を願ったのです。

この申し出に、隊長の、主イエスの権威を信じる絶大な信仰が表わされています。主イエスはこの隊長の信仰を大変喜ばれました。そして「帰りなさい。あなたが信じたとおりになるように」と言われました。丁度その時、しもべの病気はいやされたのです。