2023年11月12日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.46 嘆き悲しむ主イエス

それからイエスは、数多くの奇跡の行われた町々が悔い改めなかったので、叱り始められた。                                 マタイによる福音書 第11章20節

 

イエス様は、神様のみわざを見ても、神様の方に向き直らない私たちの姿をご覧になって深く嘆き悲しんでおられます。

今日の箇所で、イエス様は激しく厳しい言葉で、イエス様の数多くの奇跡を見たはずなのに、悔い改めようとしない者たちに、神様の裁きとして厳しい罰が与えられるのだと語っておられます。

20節以下に出てくる、コラジン、ベトサイダ、カファルナウムの町はガリラヤ地方の町々です。これらの町々にイエス様は力強く福音を語られ、奇跡を行われました。病人をいやしたり、悪霊を追い出したり、死んでしまった人を生き返らせるという奇跡を行われました。しかし、その町の人々は、イエス様のみ言葉と御業をしっかり受け止めなかったのです。イエス様の奇跡に驚きはしました。イエス様の教えを聞くために集まって来ました。興味を持って集まり、聞いたり見たりして驚きました。しかし、彼らは悔い改めなかったのです。神様の方に向いて、自分の罪を認め、神様に赦しを乞う、ことにならなかったのです。

このように彼らの様子は、私たちの姿ではないでしょうか。私たちも神様によって生かされ、私たちの中にも神様の御業を行ってくださっているのに、神様の御業に気づかず、神様の言葉を聞かず、神様に向いていないものです。そんな私たちに、主はなおも愛を向けておられます。

2023年11月5日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.45 新しい時の始まり

 彼が活動し始めたときから今に至るまで、天の国は力ずくで襲われており、激しく襲う者がそれを奪い取ろうとしている。

マタイによる福音書 第11章12節

 

洗礼者ヨハネが語ったメッセージは何でしょうか。「悔い改めなさい。今までの生き方から方向転換してこれから来られる救い主によってもたらされる天の国に入れる備えをしなさい」と語りました。

イエス様のメッセージは、「悔い改めなさい。天の国は近づいた」です。ヨハネとイエス様のメッセージは一緒です。違いはヨハネの務めは、救い主を紹介することであり、イエス様の務めは、十字架による救いを成し遂げることです。

洗礼者ヨハネが活動をし始めてから、天の国は力ずくで襲われているとはどういう意味でしょうか。この事をルカによる福音書16:16では「それ以来、神の国の福音が告げ知らされ、だれもが力ずくでそこに入ろうとしている。」と表現されています。神の国がヨハネの宣教によって、イエス様によってこの世にやって来ているのです。イエス様の福音が力強く宣べ伝えられ、神の国は力強くこの世にやってきているのです。人々はヨハネの説教に出会い、メッセージを聞いて心動かされて、ヨハネのメッセージを信じ、神の国に入ったのです。

イエス様は十字架で命まで捨てて救いを与えようとされました。与えようとされる神の国を心から求めるようにイエス様は勧めておられます願う者は、それを

2023年10月29日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.44  救い主への疑い

  尋ねさせた。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。」           

                           マタイによる福音書 第11章3節

 

洗礼者ヨハネは領主ヘロデに捕らえられて、牢獄の中にいました。そこで深い疑問に苦しんでいました。自分が、イエスこそメシアであると声高らかに証ししたのに、弟子たちを通して伝えられる、イエスのなさったみわざを聞く度に、イエスがメシアであることが、ぐらついてきたのです。なぜかと言うと、イエスの実際になさっているみわざや言葉は、ヨハネの思い描き、実際に口に出して語って来た救い主のあり方と違っているからです。

ヨハネが語ったメシアは、自分のあとに来る方、厳しく神の裁きをなさる方だと伝えていたのです。罪を糾弾する厳しいキリストです。しかし、このイエスは決定的な裁きをお語りにならない。メシアの到来にふさわしい驚くべき出来事が起こっていない。このイエスは、自分がひたすら求めていたメシアであろうか、その疑問を、ヨハネの弟子たちを通して、イエス自身に問うたのです。

イエスの答えは、「行って、自分たちが見聞きしていることをヨハネに伝えなさい。目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き…貧しい人は福音を告げ知らされている。」このような驚くべき出来事がイエスにおいて実際に起こっていることに目を留めよと、イエスは言われます