2023年8月20日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.34 新しい生活

だれも、織りたての布から布切れを取って、古い服に継ぎを当てたりはしない。新しい布切れが服を引き裂き、破れはいっそうひどくなるからだ。
                            マタイによる福音書 第9章16節

 

「わたしに従ってきなさい」との主イエスの招きに従って弟子となった人たちは、どんな生活をするようになったのでしょうか。
洗礼者ヨハネの弟子たちが、主イエスのもとに来て断食について質問しました。「ヨハネの弟子たちもユダヤ人たちもよく断食をしているのに、なぜあなたの弟子たちは断食しないのですか」(14節)と。
当時のユダヤ人たちは年1回7月の贖罪日には苦行として断食をしていました。断食とは罪を自覚し神の憐みを求めてへりくだって祈ることです。しかし、いつの間にか形式化し、律法化し断食を誇り、やつれた顔をして過ごしていたのです。
主イエスはたとえを持ってお答えになりました。第一は婚礼の客のたとえです。婚礼の客は、喜びに招かれた者たちです。花婿と花嫁の婚礼を喜ぶ食事の席です。そこに連なっている間は喜ぶのが当然です。暗い顔はできません。そのように主イエスに従う者の生活は喜びの生活です。主イエスによって罪を赦され、救い出された喜びの中に生かされています。第二は、真新しい布切れと古い着物のたとえです。古い着物の継ぎ当てに、新しい布切れを当てると周囲から傷みがひどくなります。古いユダヤ教の生活を捨て、主イエスの教えによる新しい生活を行う。