2023年4月2日 礼拝説教要旨

きょうどう-2023年 No.14  十字架の言葉

 そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」

ルカによる福音書第23章34節

 

 今日から受難週です。主イエス・キリストの味わわれた苦しみと十字架の死に、私たちの思いを留めていきたいと思います。

主イエスが宗教指導者たちに捕らえられ、不当な尋問を受け、翌朝には彼らはイエスを総督ピラトに民衆を惑わした重罪人と訴えました。ピラトにはイエスから死刑にあたる罪を見出せません。なのに、彼らはイエスを十字架に付けるようにピラトに大声で要求し続け、ついにピラトはその要求を受け入れイエスを死刑に決めたのです。このような出来事は悲しく悲惨なことにしか思えませんが、私たち人類の代わりに受けてくださったことであるゆえに、私たちにはありがたい救いなのです。

主イエスが十字架に付けられた時、二人の犯罪人も一緒でした。十字架上で主イエスが語られた言葉から、主イエスの思いを聞き取りたいと思います。34節「父よ、彼らをお赦しください」。ご自分の苦しみの中で、神を「父よ」と呼びかけられ、神の前でご自分の心の中で一番思っておられたことが「彼ら」のことでした。彼らとは、イエスを十字架に付けるように要求した宗教指導者たちであり、イエスを直接十字架に付けた兵士でしょう。彼らをイエスは恨むのではなく、心配し、彼らの罪が神に赦されるように祈られたのです。赦しを懇願されたのです。