2018年7月8日 礼拝説教要旨

 神の民の大きな罪

三好 晴夫 牧師

使徒言行録 第7章39-43節

 

 

主題聖句:彼らが若い雄牛の像を造ったのはそのころで、この偶像にいけにえを献げ、自分たちの手で造ったものをまつって楽しんでいました。

                            使徒言行録 第7章41節

               

私たちは、神様から愛され救って頂いたことが分かり、安心し神様を信じました。そうして始まる信仰生活は、神様の救いに感謝して神様のみ思い(み言葉)に添うように生活していく生活です。でも、いつのまにか私たちは神様の愛を当たり前のように思ってしまい、神様のみ思いに従うことが出来なくなってしまうことがあるのではないでしょうか。

 

有力な説教者ステファノが長々と弁明をする中で、ステファノが神の律法を冒涜していると訴えるけれども、実は彼らユダヤ人こそが、律法に従わないで、罪を犯していると指摘して始めたのです。

 

その弁明の中で、イスラエルの先祖たちが、モーセに従おうとせず、退け、エジプトをなつかしく思い始めたと語ったのです。それは、彼らが、シナイ山に登ったモーセが40日経っても下りてこないので、不安になったからだというのです。それで彼らはモーセの兄アロンに「わたしたちの先に立って導いてくれる神々を造ってください」と求めました。すると、アロンは彼らの圧力に負けて、人々から集めた金を使って鋳物の子牛を造ったのです。すると人々はその子牛を、自分たちを導いた神だと崇め、供え物を献げたのです。しかしそれは間違いでした。神を形ある見えるものにすることは神の望まれない大きな罪でした。このようなことにならないように、ステファノは私たちにも指摘しています

2018年7月1日 森下辰衛先生の紹介

森下辰衛(もりした たつえ)先生の紹介

               

三浦綾子という人をご存知でしょうか。『氷点』や『塩狩峠』など、人間存在を問う数多くの作品を世に送り出された作家です。召天されて18年が経過してもなお、その作品は人々に大きな影響を与えています。

 

この度講師としてお迎えした森下先生は三浦綾子記念文学館 特別研究員であられますから、三浦綾子を知るためには最適な方です。これまで三浦綾子の数多くの作品を研究して来られた方のお一人です。その研究の中で、三浦綾子が、その作品を通して伝えようとしたことに魅力を感じ、その魅力を分かりやすく私たちに紹介されます。それは三浦綾子自身も経験した絶望や葛藤がそのままで終わらないで、希望を見いだしていくのだということを作品は伝えているのだということです。

 

また、先生は三浦綾子読書会代表でもあられます。2001年ごろから三浦綾子読書会を始められ、皆でその作品を読み、その作品から励まされたことを分かち合うことを推進しておられます。その読書会に参加された方々が、その作品を読む中で、真理、愛、希望、勇気を得ることが起こっていくのだそうです。その作品の中に出て来る人物の様々な人生の課題を自分の問題として読み、じっくりと考えていくことで有意義な体験をするのだそうです。

 

この度、森下先生が語られるお話を通して、三浦綾子の心、思いを聞き、自分に何かを語りかけてくれているのではないかと考える機会として頂ければ幸いだと思います。                           (文責:三好晴夫)

2018年6月24日 礼拝説教要旨

指導者モーセ

三好 晴夫 牧師

使徒言行録 第7章17-38節

主題聖句:この人がエジプトの地でも紅海でも、また四十年の間、荒れ野でも、

        不思議な業としるしを行って人々を導き出しました。  

使徒言行録 第7章36

 有力な説教者ステファノが明確にイエスは救い主であることを語るので、人々は彼を最高法院に引き出して訴えたのです。この男は神とモーセと律法を冒涜していると。その訴えに対して、弁明したのが7章の言葉でした。今日の箇所では、モーセを中心に、モーセの生い立ち、モーセが神によってどのように指導者として働いたかを語りました。

 
モーセが生まれたころは、ヨセフを知らない王がエジプトを支配し、大勢になったイスラエルの人々を増えないように策略をめぐらし、イスラエルの人々を虐待し苦しめました。そんな中、生まれたのがモーセでした。彼が川に捨てられようとしたとき、不思議にもエジプトの王女によって助けられ、エジプトの教育を受けました。そのモーセが40歳になった時、自分の兄弟であるイスラエルの民を助けようと思い立ったのですが、同胞に受け入れられず、逃げてしまいました。それから40年経ったとき、シナイ山の荒野で、神は彼に現われ、エジプトで苦しむイスラエルの苦しみと嘆きを見たから、彼らを救うためにわたしはあなたを遣わすと命じられたのです。その使命を受けてモーセはエジプトに行き、エジプトの王と対決し、神の不思議な業としるしによって勝利し、人々を紅海や荒野でも導きました。このモーセは確かに立派な指導者でしたが、それ以上に神の民を罪から解放するお方が導いておられます。