きょうどう-2023年 No.5 まことの礼拝
そして、ある貧しいやもめがレプトン銅貨二枚を入れるのを見て、言われた。「確かに言っておくが、この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。
ルカによる福音書第21章2、3節
主イエスの時代の礼拝というと、エルサレム神殿に行き、そこで供え物を持って礼拝をささげることでした。主イエスの目から見れば、問題の多い礼拝の姿があったのですが、その中に、信仰に立った礼拝者もいたのです。その一人に、主イエスは目を留められました。
神殿のさい銭箱の前で、金持ちたちが、献金を入れる様子を、主イエスはご覧になっていましたが、ある貧しいやもめがレプトン銅貨2枚を入れるのを見て、「この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた」と言われたのです。その金額は、当時の労働賃金の64分の1ですから、わずかな金額です。
主イエスはどうしてそんなことを言われたのかというと、「この人は乏しい中から持っている生活費を全部入れたからである」。生活費の全部とは、自分が生活するために必要なお金の全部ということです。それを全部、神にささげたのです。それは、彼女自身、これまで受けた神様の恵みに心からの感謝をしたいと思い、持ち合わせる全部をささげたのです。全部ささげても神様が満たしてくださると信じての行為です。このように自分自身を神にささげ、神にゆだねることは、私たちのなすべき礼拝です。そのような心を持ってささげたい。