2016年9月4日 礼拝説教要旨

イエスに触れる信仰

三好 晴夫 牧師

マルコによる福音書 第5章21-34節

主題成句:「イエスは、自分の内から力が出て行ったことに気づいて、群衆の中で振り返り、『わたしの服に触れたのはだれか』と言われた。」

マルコによる福音書5章30節

 

 今日の聖書箇所に登場するのは、十二年間も出血の止まらない女性です。その病気の苦しみと共に、この病気は祭儀的に不浄とされ、ユダヤ社会から全く疎外されるという苦しみがありました

 

彼女はイエスのことを聞いて、群衆の中に紛れ込み、誰にも気づかれないように、うしろからひそかにそうっとイエスの服に触れたのです。それは、「この方の服にでも触れればいやしていただける」と思ったからです。

 

そういう姿は、主イエスの服に不思議な神秘的な力があると思って、主イエスの服に触って自分のいやしを求めることなので、とても信仰と言えないものでした。しかし、自分が祭儀的に汚れている身体なので、主イエスに正面から近づくことは出来ないけれども、直していただきたいという一心で、群衆の中に紛れ込んで主イエスの服に触ったのです。それにもかかわらず、その時、彼女は自分が全く癒されたことを感じたのです。

 

同じ時、主イエスも自分の内から力が出て行った事に気づかれ、群衆の中で振り返り、御自分の服に触った人を探し始められたのです。この時、主イエスは群衆の中に、主イエスの癒しを求めて真剣に触った人がいると気づかれて、本当の触り方をした人を探されたのです。それはその人が自分の姿を隠したまま主の服に触れて自分の病気を直して頂くことにとどまらないで、主イエスとの生きた交わりを持ってほしいと願われたからです。彼女は隠し切れないと気づき、主イエスに打ち明け、主から「あなたの信仰があなたを救った」と豊かな励ましを頂きました。主との交わりに私達も導かれたい。

 

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