2019年3月31日 礼拝説教要旨

 栄光に輝くイエス

三好 晴夫 牧師

ルカによる福音書 第9章28-36節

 

主題聖句:祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白

に輝いた。         

 ルカによる福音書 第9章29節

        

主イエスの進まれる方向が大きく変わろうとしていました。数日前にご自身が必ずエルサレムで多くの苦しみを受け、殺されるという受難の予告をなさり、そして、その8日後、山に登られて、祈るうちに、そのお姿が変わりました。今日はそこを学びます。

 

その時、主イエスはペトロ、ヨハネとヤコブの3人の弟子を連れて山に登って祈られました。山に登って祈られたのは、主イエスの心の中にあった深い思いを祈るためであったのでしょう。それは十字架の道を歩まれることです。祈っておられる内に、主イエスのお顔の様子が変わり服は真っ白に輝いたのです。主イエスのお顔の表情が違ってきて、栄光に輝いたというのです。それはどんな栄光でしょうか、主イエスが人となって此の世にお生まれになる前に永遠の神のみもとで持っておられた栄光です。本来の永遠から持っておられた栄光で輝かれたのです。それと共に、ご自身が多くの苦しみの後、三日目に父なる神によって復活させられるという栄光です。その栄光をほんの少し現わされたのです。

 

すると、その場に旧約を代表するモーセとエリヤが栄光のうちに現われ、彼らとイエスがエルサレムで遂げようとしておられる最後について話し合われました。つまり、イエスが十字架で死なれることが話し合われたのです。その様子をペトロは目撃できましたが、それは雲に覆われてしました。でも主イエスは私たちのそばにいて導いてくださいます。

2019年3月24日 礼拝説教要旨

 受難の予告

三好 晴夫 牧師

ルカによる福音書 第9章18-27節

 

 

主題聖句:このように言われた。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。」

ルカによる福音書 第9章22節

        

この時、主イエスの評判は広まって人々が主イエスのもとにぞくぞく集まって来ていました。が、ユダヤの宗教指導者たちの批判も高まり、前途は暗雲が立ち込めつつありました。人々の中には不安や恐れを感じて離れていく人々もありました。そんなとき、主イエスは深い熟慮の末、弟子たちにご自分のことをどう受け止めているかお尋ねになりました。

 

まず群衆はわたしを何者と言っているかとお尋ねになりましたら、彼らは、人々はイエスを神から遣わされた偉大な預言者で、特別な力を思っていると評価していると答えました。その上で、主イエスは「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」と尋ねられると、ペトロは「神からのメシアです」と答えました。

 

つまり、神から遣わされた来るべき救い主であると告白したというのです。こう答えたのは、弟子たちが主イエスのそばでお仕えする中で、主イエスのなさる大いなる御業を見て、真の救い主に違いないと信じたからです。弟子たちのこの信仰の告白を聞かれた主イエスは、それまで心の中に秘めておられたことを今語り始められたのです。即ち、ご自分がどのような使命を持つ救い主であるかを隠さずに語り出されたのです。ユダヤ指導者たちに苦しめられ殺され、三日目に復活する。それは神に逆らう人間の罪を背負って救う神の御計画を成し遂げるためです。

2019年3月17日 礼拝説教要旨

 神の国は来た

三好 晴夫 牧師

ルカによる福音書 第11章14-26節

 

  主題聖句:しかし、わたしが神の指で悪霊を追い出しているのであれば、神の国はあなたたちのところに来ているのだ。」  

ルカによる福音書 第11章20節

        

主イエスは、愛をもって人に寄り添って行かれましたが、皆に受け入れられたわけでなく、誤解されたり、攻撃を受けることもたびたびありました。主イエスが悪霊を追い出して癒しを行われたことに対して、その時代の人々はどのように理解したかというと、驚いた人々もありましたが、「あの男は悪霊の頭ベルゼブルの力によって悪霊を追い出している」と侮辱する人もありました。

 

非難する彼らの思いは、悪を克服するためには、より大きな強い力でそれを制するのだろう、という程度の理解でした。でも、その理解が正しいのであれば、主イエスがなさったことは、悪霊の親玉が子分の悪霊を追い出したという内輪もめが起こったことになります。

 

主イエスはそんなことが起こったのではない、とはっきり反論されました。そうではなく、主イエスは、わたしが神の指によって悪霊を押し出しているのなら、神の国はあなたたちのところに来ているのだと明言されました。悪霊を追い出す御業が表わされたことによって、神の国が来ていることが証しされたのだというのです。「神の指」とは、神の絶大な力が発動されたことを示す言葉です(出エジプト18:15)。このような神の力が悪霊を打ち破り、神の国が来たことを表したのです。人を苦しめているものに立ち向かわれるお方が、私たちと共におられます。

2019年3月10日 礼拝説教要旨

 ただ主に仕えよ

三好 晴夫 牧師

ルカによる福音書 第4章1-13節

 

    主題聖句: イエスはお答えになった。「『あなたの神である主を拝み、ただ

主に仕えよ』と書いてある。」 

ルカによる福音書 第4章8節

        

 

教会の暦では、受難節に入っています。4月21日のイースター(復活祝日)前日までの6週間、主イエス・キリストの十字架に向かわれる歩みを思い、その苦しみとそこに込められた御愛を覚える時です。

 

今日は、主イエスが荒れ野で誘惑を受けられた個所です。その誘惑の一つ目が、主イエスが荒れ野で40日間何も食べずにいた後にありました。悪魔は主イエスに、神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうかと迫ったのです。悪魔は、主イエスに、あなたは神の子の力を持っているのだから、その力を自分のために使ったらいいと、神との関係を断ち切って自分独自に生きるように迫って来たのです。それに対し、主イエスは「人はパンだけで生きるものではない」と書いてあると、答えられたのです。その言葉は申命記8章3節の言葉でした。旧約時代、イスラエルの人々が荒野での40年の旅で、苦しみの時、主から天からの食べ物で助けられました。彼らが神に信頼して助けを受けたように、そのように、主イエスはご自分も神に信頼して生きると答えたのです。

 

二つ目の誘惑は、悪魔が主イエスに世界のすべての国々を見せて、その国々の権力と繁栄を与えるから、わたしを拝めというものでした。これは、主イエスに、全世界の権力と栄光を一手に握って世界の王となるようにという誘惑です。主イエスの答えが、上記の言葉です。イスラエルの人々に語られたこの命令のように、ただ主に仕えると表明された。