「 ただ主に仕えよ 」
政所 邦明 牧師
マタイによる福音書 第4章8-11節
主題聖句:『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ』と書いてある
マタイによる福音書 第3章16節
「ひれ伏してわたし(悪魔)を拝むなら」と最後に“悪魔礼拝”へ誘いました。3つの誘惑の最後についに本性をむき出しにします。「この俺を礼拝しろ」という目標に向け着々と準備をしてまいりました。
十戒の第1回で「わたしをおいてほかに神があってはならない。」と神は命令されました。父なる神をひたすらに神とする。それ以外のものは神としない。膝を屈めて礼拝もしない。これが命令の内容です。それに悪魔は背かせようとするのです。
高い山へ主イエスを連れてゆき、すべての国々の繁栄ぶりを見せ、あらゆる欲望を満たしてあげようと誘(いざな)います。交換条件は「私を拝め」です。「悪魔に魂を売り渡す」と言います。欲望を満たすためなら、良心を偽っても相手の事をどんなことでも聞く、その支配に膝を屈するというのでしょうか。しかし、神を礼拝することと、それ以外のものを礼拝することとは両立はしません。お互いに相反目し合います。悪魔は神礼拝の否定を要求してきたのです。
誘惑は、悪いことをしているとわかっていても強引に引きずり込む恐ろしい力を持っています。あれよ、あれよという間に悪魔の術中に陥り、偶像礼拝にしてしまっていることになりかねません。
主イエスは「いいえ」あるいは「否」を言って誘惑を断る以外にないことを身をもって教えてくださいました。それは裏を返して言えば、ただひたすらに神に仕えることを明言し、神礼拝の態度決定をすることなのです。