不信仰にならないように
三好 晴夫 牧師
マタイによる福音書 第13章53-58節
主題聖句:イエスは、「預言者が敬われないのは、その故郷、家族の間だけである」と言い、人々が不信仰だったので、そこではあまり奇跡をなさらなかった。
マタイによる福音書 第13章57、58節
「群盲(ぐんもう)象を評す」ということわざがあります。多くの盲人が象を撫でて、自分の手で触れた部分だけで象について意見を言う意味から、凡人は大人物・大事業の一部しか理解できないというたとえです。そのように、私たちが、主イエスを理解するときも、その一部しか理解できないために、主イエスを正しく理解できずに、つまずいてしまうことが起こっているのではないでしょうか。
今日の箇所で、主イエスは育った故郷に帰られ、会堂で教えられたとき、故郷の人々がその教えに驚いたとあります。そして、イエスにつまずいたのです。どうしてそんなことが起こったのでしょうか。彼らは主イエスの教えを聞いて、その知恵と奇跡を行う力はどこから得たのかと、驚き叫んだのです。その時彼らが考えたのは、その力は天から来たとは考えず、周囲を見回したのです。この人は大工の息子だ、母親はマリアだ、その兄弟たちは、我々と一緒に住んでいるではないかと考えたのです。イエスを自分たちと同じ世界に生きる人としか考えられなかったのです。その理解によってイエスを預言者と尊敬はしても、救い主とは認められなかったのです。イエスの語る言葉を、神からのものとは受け入れることができなかったです。私たちが主イエスの言葉を聞く時に、主イエスがどんな思いで私たちに語られるのか、信仰を持って受け止めるようになりたいものです。