2020年8月9日 礼拝説教要旨

 神の正しい裁き  

三好 晴夫 牧師

ローマの信徒への手紙 第2章1-5節

 

主題聖句:あるいは、神の憐れみがあなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と寛容と忍耐とを軽んじるのですか。

                              ローマの信徒への手紙 第2章4節

 

他の人が良くないことをしているのを見たなら、私たちはすぐにその人の間違いが気になり、つい厳しく非難することがあるでしょう。身内ならなおさら言ってあげないと思い、指摘します。口に出さなくても心の中で、もうすでにその人を裁いています。人を裁く時の私たちは、自分は正しいと思い、相手の非を決めつけてひどく裁きます。しかし、しばらくして自分がそんなことを忘れてしまったように、平気で同じことをしてしまうことがあります。矛盾していますが、それが、私たち人間の正体です。

 

人を裁きながら、自分も同じことをしている者に対して、神はどうなさるでしょうか。「神はこのようなことを行う者を正しくお裁きになる」とパウロは言います。この「正しく」とは、真理に基づいてということです。神の裁きは、真理、神の御心に基づいて行われるということです。

 

自分は間違っていない、正しいと思っている人には、他の人とは違うと思い、余計に神は自分を裁かれることはないと思ってしまうところがあります。でも、神は裁かれないのではないのです。神は私たちを憐れみ、長く忍耐して裁くのをとどめておられるのです。悔い改めるのを待っておられるのです。そのことに気づかずにいて、人を裁いて自分は同じことをしても安心しているのではないでしょうか。神が寛容な愛を持って裁きを控えておられることを知って、心から悔い改めることができますように。

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