神に何を願い求めるべきか
三好 晴夫 牧師
ヤコブの手紙 第4章1-3節
主題聖句:何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いが起こるのですか。あなた
がた自身の内部で争い合う欲望が、その原因ではありませんか。
ヤコブの手紙 第4章1節
教会は、神の恵みにより主イエス・キリストの犠牲によって神との平和を頂いた者として、互いに愛し合う信仰の共同体となっているはずです。しかし、現実には、神よりの平和がないような有様ではないか、と著者ヤコブは教会に向かって指摘しています。「何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いが起こるのですか」と問いかけています。
どうでしょうか。人と人とが争い合ったり、もめ事を起こしたり、人を攻撃したり、ねたんだりとぶつかり合い、時にはそれが大きくなってしまう現実が、世の中一般だけでなく、今日の信仰の共同体である教会においても起こっているのではないか。どこのだれかではなく、私たちの教会の中、さらには私たち自身の中にもこの争いが起こっているのではないか。このように争う原因は何か。「あなたがた自身の内部で争い合う欲望がその原因ではないか」と指摘しています。人間の欲望が争いの原因であるというのです。この「欲望」と訳される言葉は、一般に「快楽」「楽しみ」の意味です。その「快楽」「楽しい」を願う思いが心の内で欲望に変わり、その欲望に振り回され、周囲の人をも巻き込んで、皆を欲望に振り回して争い合うことが、教会においても起こることがあるのです。
この危険から私たちが身を守るためにどうすべきでしょうか。自分がそのような欲望に振り回されやすいものと認め、神に願い求めることです。