まことの神殿
三好 晴夫 牧師
ヨハネによる福音書 第2章13-20節
主題聖句:イエスは答えて言われた。「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。」
ヨハネによる福音書 第2章19節
ユダヤ人の過越祭が近づき、主イエスが都エルサレムに上られた時のことです。祭りの時、エルサレム神殿に各地からユダヤ人が大勢集まり、境内では献げ物のための生き物等が売られたり、献金のための硬貨に両替をする商売人が商売をしたりして、礼拝者の便宜を図っていました。その状況をご覧になられた主イエスは、突然、縄で鞭を作って、ささげ物用の生き物たちを追い出し、両替のお金をまき散らし両替の台を倒したりしました。どうして主イエスはこんなことをされたのでしょうか。その心には、当時の礼拝のあり方に対して、人々の礼拝する態度に大きな問題があると感じられ、熱い思いでそのようになさったのです。
これを見たユダヤ人指導者たちは、どういう権限があって、こんなことをするのか、しるしを見せろと詰め寄りました。その問いに対して答えられたのが、上記の御言葉です。「この神殿を壊してみよ」。当時の神殿の内部に問題があり、そのための解決が必要と感じておられたのです。「三日で建て直す」とはどういうことか、その意味は誰も分からなかったのですが、主イエスが復活されたあと、弟子たちに分かったことです。それは、後に、主イエスが人々に捨てられ、十字架に付けられてしまいます。それは人間の罪を背負って十字架で贖いを成し遂げられることでした。そして三日目に死人の中から復活されて、主イエス・キリストの復活の体を通して、私たちを神に結び合わせて下さったのです。