神に守られ成長する
三好 晴夫 牧師
ルカによる福音書 第2章41-52節
主題聖句:イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された。
ルカによる福音書 第2章52節
幼子イエスは、いったいどのように成長して大人になって行かれたのでしょうか。そのことを知りたい私たちですが、聖書にはそのことについてほとんど記されていません。唯一、少年期の様子を伺い知ることが出来るのが、両親が少年イエスを連れて祭りの慣習に従って都エルサレムに上り、礼拝をささげたときの出来事です。
このようにエルサレムで両親と共に礼拝をささげたことを記録することによって、神の子イエスが、ほかのユダヤ人の子どもと同じようにイスラエル民族に義務づけられたことを守ったことを伝えています。
祭りが終わって帰る時、少年イエスはエルサレムに残っておられたが、両親はそれに気づかなかったのです。親族が集団になって移動したでしょうから、自立しつつあった少年が両親の目から離れていても不思議ではありません。しかし夜になっても親元に戻らないとなれば、心配するのが親心です。それから彼らは親戚の間を探し回ったが見つからなかったので、ついにエルサレムまで戻って三日後に神殿の境内でイエスを見つけたのです。両親は驚き、厳しく叱責しました。すると、イエスは「どうしてわたしを捜したのですか。わたしは自分の父の家にいるのか当たり前だということを知らなかったのですか」という返事でした。少年イエスは父なる神を自分の父と自覚しておられるほどに、成長しておられたのです。