生きた水
三好 晴夫 牧師
ヨハネによる福音書 第4章3-26節
主題聖句:「わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水が湧き出る。」
ヨハネによる福音書4章14節
今日の箇所に出てくる人は、心の渇いた一人の女性です。彼女は誰もいない時間を見計らって、暑い真昼間に井戸に水を汲みにきたところ、そこに旅の疲れを覚えて、井戸のそばで休んでおられた主イエスがいました。
主イエスはサマリヤの女性に、何のためらいもなく、「水を飲ませてください」と頼んだので、彼女の方が驚いてしまいました。当時ユダヤ人はサマリヤ人と交際していなかったからです。でも、主イエスは、彼女に、このわたしがどういうものかを知ったら、あなたの方からその人に頼み、生きた水を受けるだろうと言われたので、彼女は、その水を下さいと求めました。
彼女は、その水は井戸からくみ出す水だろうと思いました。しかし、主イエスが与えようとされる水は、神様のいのちと愛です。神様のいのちと愛を受ける時、私たちのうちに泉のように流れ出して生きたものとするのです。
彼女が、その水を求め始めたとき、突然、主イエスは、彼女の個人的な生活の傷に触れられたのです。彼女が心傷つき、愛に飢え渇いていたことを主イエスは言い当てられたのです。
このとき、彼女は、主イエスに、どこに行ったら礼拝できるかを尋ねます。それは、彼女が礼拝を捧げたいと思ったことは、自分の傷ついた現実の問題を、神様の前に持ち出して、きよめていただきたいと思い、神を礼拝しなければならないと願ったのではないか。真の礼拝がどこで与えられるのか。それに対して、どこであろうと神の与えられる霊と真理をもって父を礼拝する時、いのちと愛に満ちた神との交わりができるようになると語られた。