人間の罪の現実
三好 晴夫 牧師
ローマの信徒への手紙
不義によって真理の働きを妨げる人間のあらゆる不信心と不義に対して、神は天から怒りを現されます。
ローマの信徒への手紙 第1章18節
いよいよこれから神の現された救いについて学びます。その救いが分かるためには、神が私たち人間をどんな状態にあるところから救おうとなさったのかを知らなければならないと、パウロは言います。私たち人間がどんなひどい状態にあるのかを知り、そんなところから神に救って頂いたのだと伝えなければというのです。それは、光の明るさを知るために、今ここで夜の暗さを学ぶということです。
実は、私たちは神を知るまでは、暗闇の中でどこにいるのか分からず迷子の状態であったのです。ですから、今、自分がそういう状態であることを教えられなければなりません。その後、主イエス・キリストを信じ救われることがどんなに大きな喜びなのか分かるようになるのです。
パウロは、私たち人間が光のない暗さの中にあるであることについて、上記の言葉を記します。「神は天から怒りを現されます」とは、神は正義の神ですから、人間の不信心と不義に対して正しく裁かれるということです。実際のところ、私たちは、真理である神を拒み、隣人を愛することをしないものでした。それ故に、神は正しく裁かれてもおかしくない現実の中にあります。神を知っても神をあがめず感謝もしていない私たちです。しかし、自分が負わなければならない私たちの罪に対して、神はその怒りを、私たちの上にではなく、御子の上に現されたのです。