香油を注がれた主
三好 晴夫 牧師
ヨハネによる福音書 第12章1-8節
主題聖句:そのとき、マリアが純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ持
って来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。家は香
油の香りでいっぱいになった。
ヨハネによる福音書 第12章3節
主イエスが、ユダヤの指導者たちからねたまれ、今にも捕えられ亡き者にされようとしていた不穏な空気に満ちていたとき、闇の中に輝くまぶしい光のような出来事がありました。一人の女性が主イエスの体に高価なナルドの香油を注いだのです。
主イエスがベタニヤに来られたとき、人々は主イエスのために夕食会を用意し、そこに主イエスも弟子たちも、マルタとマリアの兄弟ラザロも客となって同席していました。そのとき、マリアが主イエスのそばに近づき、主イエスの足に非常に高価なナルドの香油を注ぎ、自分の髪の毛で拭ったのです。足を洗う行為は、当時召使が客の足を洗う行為でしたから、マリアがこのようにしたことには、主イエスへの愛、へりくだった謙遜な思いが込められていたのでしょう。ナルドの香油はすごい香りのする香油であり、その良い香りが家全体に満ちたのでした。
マリアが主イエスの足に高価な香油を注ぐ姿を見た人たちは、もったいない、もっと有効な使い道があるのにと思ったのでした。しかし、主イエスは、マリアの行った行為をほめられたのです。彼女は、その時、主イエスがこれから人類の救いのために十字架にかけられようとしていたことに気づいていなかったでしょうが、何か主イエスのお心を察していたのかもしれません。主イエスは喜ばれたのです。主イエスは私たちのささやかな信仰を、感謝する思いを主は喜んでくださるでしょう。