恐れのない愛
政所 邦明 牧師
ヨハネの手紙一 第4章13-18節
主題聖句: 「愛には恐れがない。完全な愛は恐れを締め出す。」
ヨハネの手紙一 第4章18節
18節の少し前、第4章10節です。その箇所で、「罪を償ういけにえとして御子を(父である)神様がお遣わしになりました。“ここに愛があります”」とキッパリと言い切っています。その文脈において、18節の〝愛〟は主イエス様が命を捨ててわたしたちを滅びから救ってくださった愛と同じものです。そして、十字架を通して与えてくださった神様の愛の中には「恐れが存在しない。」と言っています。
神様の愛はまるで大きな家のようにたとえられています。その家の中には愛がいっぱい詰まっているのです。〝恐れ〟が外から入ろうとしても、愛が満ち満ちているのでつけいるスキを与えません。もし、恐れが、中にまぎれ込もうとするなら、すぐに外につまみ出されてしまいます。
今日は教会の暦では棕櫚(シュロ)の日曜日です。この日エルサレムに弟子たちと共に主イエス様が入られます。受難週が始まるのです。群衆は木の枝を打ち振って歓迎しました。おりしも過越祭が間近です。雰囲気に酔いしれ、よく考えもせず、人々はお祭り気分で、主イエス様を迎えただけかもしれません。罪を償うための呪いの十字架を背負おうとしておられることをどれほど理解していたでしょう。しかし、じっさい神様は罪人を救おうとなさいました。ここに愛が確かにあるのです。
その主イエス様の救いは〝恐れをまったく〟締めだしてしまいました。運命も罪の呪いも、自分すらも恐れる必要はありません。それなのになぜ恐れるのでしょう。“恐れはもうこれでおしまい!”決着はつきました。