栄光に輝くキリスト
政所 邦明 牧師
マルコによる福音書 第9章2-8節
主題聖句:「イエスの姿が彼らの目の前で変わり、服は真っ白に輝き、この世のどんなさらし職人の腕も及ばぬほど白くなった。」
マルコによる福音書 第9章3節
イエス・キリスト様とはいったいだれか?本当のお姿は何なのか!これが、マルコによる福音書の大きなテーマです。12弟子を選び出し、伝道をいっしょにする中で、主イエス様が弟子たちに伝えたい内容であったにちがいありません。ペトロが代表して「あなたは、メシアです」と答えます。言葉としては間違っていないのです。しかし、次に〝メシア〟(救い主)が意味する内容がしだいにイエス様によって、明らかにされてゆきます。
そこで、苦難を受け、排斥されて殺され、3日目に復活されるとイエス様は予告されました。「殺される」の部分にペトロは引っかかったのでしょう。イエス様を脇へ引き寄せていさめはじめます。そのような救い主では困る、受け入れがたいとペトロは抵抗を示したのです。殺されるのは惨めでみすぼらしいと決めつけました。
“三日目に復活する”とハッキリおっしゃっているのです。弟子たちに主イエス様の言葉が届いておりません。しかし、受難の予告の後、3人の弟子たちだけを高い山に連れてゆかれます。そこで主イエス様は姿が変わりました。着ておられた服が真っ白に光輝いたのです。服ではなく中味である主イエス様が神の独り子としての栄光を放たれました。やがて起こる復活の前触れと考えて差し支えありません。
無残な殺され方をするのと素晴らしさがきらめくのとは正反対です。どちらが主イエス様の本当のお姿なのでしょうか。救い主が私たちために苦しみをお受けになるからこそ、御子に神様が栄光をお与えになるのです。