2022年3月6日 礼拝説教要旨

 

きょうどう-2022年 No.10 荒れ野の誘惑

イエスは四十日間そこにとどまり、サタンから誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが仕えていた。」

        マルコによる福音書 第1章13節

 

 教会の暦で「受難節」に入りました。主イエスが荒れ野で苦難に遭われたのが40日間であったことに合わせて、イースター(復活祝日)までの40日間を受難節と呼んで、主イエス・キリストの御苦しみと十字架の死を思い起こし、その苦難によって与えられた私たちの救いと愛を覚えて、信仰を新たにするのです。

今日は、主イエスが荒れ野で誘惑を受けられた箇所です。主イエスは霊に送り出されて荒れ野に40日間とどまり、サタンから誘惑を受けられました。サタン。神とその民に敵対する存在が、荒れ野で、主イエスを誘惑してきたのです。この誘惑者の巧妙な誘惑は人間を打ち負かせてしまいます。主イエスが荒れ野で誘惑を受けられたとき、その間、野獣と一緒におられたのです。荒れ野には獅子や狼など野獣が生きていて獲物を求めて動き回っていたでしょう。しかし、主イエスはこの荒れ野で野獣に襲われることなく、共に過ごしていたのです。神に守られていたのです。しかも、天使が主イエスのそばにいて、主イエスを力づけたのです。私たちも、この世という荒れ野で様々な誘惑があり、その中で揺れ動かされていますが、主イエスが私たちを守っていてくださいます。

2022年2月27日 礼拝説教要旨

きょうどう-2022年 No.9 権威ある新しい教え

人々は皆驚いて、論じ合った。「これはいったいどういうことなのだ。権威ある新しい教えだ。この人が汚れた霊に命じると、その言うことを聴く。」   

  マルコによる福音書 第1章27節

 

 主イエスと弟子たちは、ガリラヤ湖の北西岸のカファルナウムという町に行かれ、安息日に会堂に入って教えられました。その語られる教えに人々は非常に驚いたのです。それは、権威ある者としてお教えになったからです。当時の律法学者は、自分の取得した知識を、伝統的な解釈によって淡々と教えていたのですが、主イエスの語られる教えは、権威に満ちていたのです。理屈や知識を超えて、生きた現実の言葉でした。父なる神から示されて神の御心をそのまま語られたのです。その教えに、人々は驚き、圧倒され、恐れすら感じたのです。

主イエスが教えておられたとき、その会堂にいた汚れた霊に取りつかれた男が主イエスに向かって叫び、主イエスの教えるのを妨害したのです。それに対して、主イエスは「黙れ。この人から出ていけ」とお叱りになりました。すると、主イエスの言葉によって汚れた霊がその人から出て行ったのです。この光景を見た人々は皆もっと驚きました。この方が汚れた霊に命じると、その通りにその人から出て行ったからです。主イエスの教えは、汚れた霊をも追い出すほどの力ある教えだと明らかにされたのです。このお方の権威と力は私たちをも救ってくださいます。

2022年2月20日 礼拝説教要旨

きょうどう-2022年 No.8 主イエスの招き

イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた。 

  マルコによる福音書 第1章17節

主イエスはガリラヤで人々に福音を宣べ伝えられたとき、まず、弟子を招き寄せられることから始められました。主イエスが人々を招かれ、その声を聞いて主イエスのあとに従い、神の国に迎えられました。
主イエスはご自分の方から、人々の生活している場所に出かけていかれ、その様子をよくご覧になりました。最初に弟子となったシモンとその兄弟アンデレは漁師であり、ガリラヤ湖のほとりで漁をしていました。その彼らの仕事の様子を主イエスはご覧になって、彼らに近づいて、呼びかけられました。
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」。主イエスの方から、わたしの後について来るように招かれました。そして、「人間をとる漁師にしよう」と言われました。これは、あなたがたをこれからは人間をすなどる漁師にするという主イエスの強い意志です。主イエスは人間をとる漁師であられます。人間を神のもとに連れ戻す伝道の働きをしておられます。その働きに、あなたをも弟子として携わらせると言われたのです。あなたがたも一緒に神の国の福音を宣べ伝えさせると。
この権威に満ちた力強い招きを受けた彼らは、主イエスの招きのことばをそのまま受け入れすぐに従いました。主は今も招いておられます。